「分かりやすい嘘を……」
「嘘じゃありませんっ!!」
私は振り向いて零様の胸元に守護刀を押し当てて、叫ぶ。
「どうして優しくするんですか!? どうして私を離してくれないんですか!? もう苦しいんです……怖いんです……」
真っ暗な部屋に私の叫びが響き渡る。
もう苦しい、苦しい、苦しい!!!
いつまで経っても零様を好きなまま、加速する自分の想いがいつか暴走するのではないかと恐ろしくてたまらない。
零様を見つめるだけでよかったのに……。
いつのまにか傍にいたいと、大それたことを考えてしまう自分が怖い。
「あなたが好きだったんです。好きで、好きで、だから離れたいんです!!」
「凛……」
私の腕を掴んで引き寄せた彼と、吐息がかかるほどの距離に近づく。
何度も憧れたその人が、今私の目の前にいる。
「俺にぶつけろ」
「──っ!」
「全て。お前の全てを俺にぶつけろ」
いつもの冷たい声とは少し違って、柔らかい声。
私はそんな零様の胸を叩きながら、感情をぶつける。
「私の心をかき乱さないでください! もう、もう苦しいんです。辛いんです」
「ああ」
「嘘じゃありませんっ!!」
私は振り向いて零様の胸元に守護刀を押し当てて、叫ぶ。
「どうして優しくするんですか!? どうして私を離してくれないんですか!? もう苦しいんです……怖いんです……」
真っ暗な部屋に私の叫びが響き渡る。
もう苦しい、苦しい、苦しい!!!
いつまで経っても零様を好きなまま、加速する自分の想いがいつか暴走するのではないかと恐ろしくてたまらない。
零様を見つめるだけでよかったのに……。
いつのまにか傍にいたいと、大それたことを考えてしまう自分が怖い。
「あなたが好きだったんです。好きで、好きで、だから離れたいんです!!」
「凛……」
私の腕を掴んで引き寄せた彼と、吐息がかかるほどの距離に近づく。
何度も憧れたその人が、今私の目の前にいる。
「俺にぶつけろ」
「──っ!」
「全て。お前の全てを俺にぶつけろ」
いつもの冷たい声とは少し違って、柔らかい声。
私はそんな零様の胸を叩きながら、感情をぶつける。
「私の心をかき乱さないでください! もう、もう苦しいんです。辛いんです」
「ああ」



