都の外れ、畑や田んぼも多く広がるようなそんな田舎町。
屋敷から一里ほど離れたこの場所にある小さな一軒家が、私のもう一つの家だった。
ほとんど屋敷に住み込みでいるようなものだから、ここに帰って来ることはほとんどない。
久々に帰ってきたら、町のみんなが私に嬉しそうに駆け寄ってきてくれた。
今日採れたばかりの新鮮な野菜や果物、それにちょうど新米の時期だそうでお米もと、私の腕の中にはたくさんの貰い物。
「よいしょ……」
なんとかそれを家へ持って帰り、ひとまず台所に貰い物を並べる。
今日はご飯とお味噌汁かな。
そんな風に考えながら、私は埃を払いながら掃除をしていった。
掃除を終えた時にはもう、夕刻近くになっていた。
先程炊いて置いた玄米を塩おむすびにしていく。
「あつっ!」
ほかほかのお米の感触が懐かしい。
昔、隠し里にいた時にもこの玄米のおむすびと野菜のお漬物が定番だった。
なかなかうまく握ることができなくて、何度も料理番の美代様に教えていただいたものだ。
そうして握ったおむすびをその場でかぷりとかじる。
屋敷から一里ほど離れたこの場所にある小さな一軒家が、私のもう一つの家だった。
ほとんど屋敷に住み込みでいるようなものだから、ここに帰って来ることはほとんどない。
久々に帰ってきたら、町のみんなが私に嬉しそうに駆け寄ってきてくれた。
今日採れたばかりの新鮮な野菜や果物、それにちょうど新米の時期だそうでお米もと、私の腕の中にはたくさんの貰い物。
「よいしょ……」
なんとかそれを家へ持って帰り、ひとまず台所に貰い物を並べる。
今日はご飯とお味噌汁かな。
そんな風に考えながら、私は埃を払いながら掃除をしていった。
掃除を終えた時にはもう、夕刻近くになっていた。
先程炊いて置いた玄米を塩おむすびにしていく。
「あつっ!」
ほかほかのお米の感触が懐かしい。
昔、隠し里にいた時にもこの玄米のおむすびと野菜のお漬物が定番だった。
なかなかうまく握ることができなくて、何度も料理番の美代様に教えていただいたものだ。
そうして握ったおむすびをその場でかぷりとかじる。



