隊長と守護王の補佐役としての仕事の量は、私の想像をはるかに超えていた。
「霜月隊長、こちらの書類の確認と署名をお願いできますでしょうか」
「あ、はい! 後程目を通すので、その束の上に置いておいてもらえますか?」
部下となった隊員が礼をして退室していく。
これが確か政務官に今日までに渡す資料で、そっちのが財務官への申請書だから……。
自分の署名を書いた書類を畳の上に並べて、墨が乾くのを待つ。
その間に棚から経常表を取り出して計算し、申請書へ記載してそれにも署名をする。
伊織様はこれを一人でやっていたんだ……。
隊の稽古つけに加えて、巡察当番表の作成、隊員からの報告を受けて、守護王である零様への報告書を作成する。
これが催し物や儀式の時期と被るとこなせないので、私はなんとか「早め行動」を心がけて進めていった。
「──っ! こほっ! こほこほっ!」
署名を書き終えた瞬間、私は咳き込む。
今日の夕刻に緊急で向かった妖魔退治の最中に、相手の妖気の攻撃を一部吸い込み、呼吸をやられてしまったのだ。
「ごほんっ」
「霜月隊長、こちらの書類の確認と署名をお願いできますでしょうか」
「あ、はい! 後程目を通すので、その束の上に置いておいてもらえますか?」
部下となった隊員が礼をして退室していく。
これが確か政務官に今日までに渡す資料で、そっちのが財務官への申請書だから……。
自分の署名を書いた書類を畳の上に並べて、墨が乾くのを待つ。
その間に棚から経常表を取り出して計算し、申請書へ記載してそれにも署名をする。
伊織様はこれを一人でやっていたんだ……。
隊の稽古つけに加えて、巡察当番表の作成、隊員からの報告を受けて、守護王である零様への報告書を作成する。
これが催し物や儀式の時期と被るとこなせないので、私はなんとか「早め行動」を心がけて進めていった。
「──っ! こほっ! こほこほっ!」
署名を書き終えた瞬間、私は咳き込む。
今日の夕刻に緊急で向かった妖魔退治の最中に、相手の妖気の攻撃を一部吸い込み、呼吸をやられてしまったのだ。
「ごほんっ」



