「里は無事だ。着いた時には屋敷を襲撃した奴の分身とやらと朱里が交戦していた」
零様によると、やはり零様を綾芽様から引き離して襲撃をするのが目的だったそう。
こちらの敵が言っていた情報と差異はなく、恐らくそうなのだろう。
「凛」
「はい」
零様の呼びかけに、私は頭を下げて答える。
「隊長をやれ」
「……え?」
予想もしなかった事を言われて、私は思わず顔をあげる。
すると、零様は何か企みがうまくいったような、そんな顔をしていた。
「これより、霜月凛を妖魔専門護衛隊の隊長、ならび守護王の補佐役に任ずる」
「えっ!!」
その言葉を聞いた護衛隊の皆が私と零様に向かって膝をつく。
もう一度零様の方を見ると、なんとも満足そうな顔をなさっていた。
その顔を見て私は全てを理解した。
最初からこれをするために、私を隊長と守護王補佐役にするために自らが里に向かったのだ。
功績を私にあげさせ、皆を納得させる。
桜華姫を守った実力を以って、私に位を授けた。
私は零様の手のひらで踊らされたというわけだ……。
零様によると、やはり零様を綾芽様から引き離して襲撃をするのが目的だったそう。
こちらの敵が言っていた情報と差異はなく、恐らくそうなのだろう。
「凛」
「はい」
零様の呼びかけに、私は頭を下げて答える。
「隊長をやれ」
「……え?」
予想もしなかった事を言われて、私は思わず顔をあげる。
すると、零様は何か企みがうまくいったような、そんな顔をしていた。
「これより、霜月凛を妖魔専門護衛隊の隊長、ならび守護王の補佐役に任ずる」
「えっ!!」
その言葉を聞いた護衛隊の皆が私と零様に向かって膝をつく。
もう一度零様の方を見ると、なんとも満足そうな顔をなさっていた。
その顔を見て私は全てを理解した。
最初からこれをするために、私を隊長と守護王補佐役にするために自らが里に向かったのだ。
功績を私にあげさせ、皆を納得させる。
桜華姫を守った実力を以って、私に位を授けた。
私は零様の手のひらで踊らされたというわけだ……。



