「まずあの建屋のことを聞く。あれを建てて内部に水を操作する装置をかまえた。それに相違ないな」
「はい」
「では、作ったのはだれだ」
「父です。篠沢丹波です」
「・・ほう」
その名が出てヒゲの動きがとまった。
篠沢丹波。
彼はこの堺の役所の重職にあった。
目の前の役人も関わっていたはずだった。
その父が突然罷免された。
罷免どころか、その日のうちに投獄、監禁されるというまさかの事態になった。
今から一年前のことだ。
あの日から、篠沢の家が、紫音の生活が激変していったのだ。
◆ ◆ ◆
「はい」
「では、作ったのはだれだ」
「父です。篠沢丹波です」
「・・ほう」
その名が出てヒゲの動きがとまった。
篠沢丹波。
彼はこの堺の役所の重職にあった。
目の前の役人も関わっていたはずだった。
その父が突然罷免された。
罷免どころか、その日のうちに投獄、監禁されるというまさかの事態になった。
今から一年前のことだ。
あの日から、篠沢の家が、紫音の生活が激変していったのだ。
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