外には侍と八重、徳三が立っている。
内部からギーッという音が聞こえてきた。
次はカタカタという軽い音だ。
みな耳をそばだてて建屋を見ている。
しばらくして戸が開いた。
出てきた紫音が、
「これで夜には水が引き始めると思います。実際にあちこちの水位が下がるのは明日の昼過ぎになるかと。そう鹿島様にもお伝えください」
侍に告げると、
「では、私たちはこれで失礼しましょう」
八重や徳三と共に去ろうとした。
しかし、
「いや、お待ちくだされ」
侍が呼び止めた。
「紫音さま。我われはあなたを鹿島様の屋敷までお連れするよう申しつかっております。このまま一緒に同行願います」
言葉はていねいだが有無を言わせぬ圧がある。
やはりと思った。
だが紫音はもちろん八重も徳三も何も言えない。
侍は三人を囲むように位置を変えた。
彼らが歩き出す、それに従しかなかった。
一風変わったそんな集団を、サワサワと揺れる草木が見送っていた。
◆ ◆ ◆
内部からギーッという音が聞こえてきた。
次はカタカタという軽い音だ。
みな耳をそばだてて建屋を見ている。
しばらくして戸が開いた。
出てきた紫音が、
「これで夜には水が引き始めると思います。実際にあちこちの水位が下がるのは明日の昼過ぎになるかと。そう鹿島様にもお伝えください」
侍に告げると、
「では、私たちはこれで失礼しましょう」
八重や徳三と共に去ろうとした。
しかし、
「いや、お待ちくだされ」
侍が呼び止めた。
「紫音さま。我われはあなたを鹿島様の屋敷までお連れするよう申しつかっております。このまま一緒に同行願います」
言葉はていねいだが有無を言わせぬ圧がある。
やはりと思った。
だが紫音はもちろん八重も徳三も何も言えない。
侍は三人を囲むように位置を変えた。
彼らが歩き出す、それに従しかなかった。
一風変わったそんな集団を、サワサワと揺れる草木が見送っていた。
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