はるけき きみに  ー 彼方より -

 紫音と八重が食事の支度をしていた。
 今まではマシューとサジットとの四人分だった。
 それがもう十日余り彼らはいない。

「銃の弾を交換するのに、そんなに時間がかかるのでしょうか」
「さあ、なにか別の用が出来たのかもしれないわ」

「・・そう、ですか」
 どこか気落ちしている。

「まあ、八重ったら留守が気になるの?」
「あ、いえ、そうではなくて・・」
 言いながら照れていた。

 初めてマシューらを見たとき、八重はその容姿に驚いていた。
 食事も『なにを食べてくれるのでしょうか』と途方に暮れていた。
 だが『美味しいね!』と感謝されるたび嬉しくなり、陽気に笑わせてくれるたび情が移っていった。