人気バンドの紅一点?!~天然美女は溺愛される~

「えぇ・・・でも使いまわしっていうのも・・・」
「じゃあさ、そのアカペラメドレー、動画にして公式にあげたら?それか、そのメドレーにMVある曲も全部追加して・・・夏休みライブあるじゃん?その前に今までの活動を振り返ってみよう!みたいな感じで全部の曲メドレーにしてさ」
「「はい賛成!」」
私とセイが大声で手を挙げ、そばで見守っていたあやぴの肩がびくっと跳ね、目が合うと苦笑された。
ごめんねあやぴ・・・。
「じゃあ・・・許可とれたらそうしようか。このあとまたライブ配信あるでしょ?色々話さなきゃだしね」
コウが少し嬉しそうに笑い、最後の2言でみんなの間に緊張が走った。
そうだ・・・ファンもまだ知らない、ファンより身近なシウさんでさえも知らないコトを発表しなければ。
リーダーのネイが全部言う・・・わけでもないし、全員均一にセリフがあるんだよなぁ。
うぅ、緊張する・・・。
今までやった一番ライブの時より緊張する・・・。
ライブの時は、始まる前にシウさんとお話をして少し緊張をほぐし、あやぴと話して緊張をほぐし、そしてメンバーとハグをしてリラックスする。
逆に、そうしないと緊張しっぱなしなのだ。
「ユキ、大丈夫だよ。ファンのみんなとお話しするだけだと思って。要点だけ言えてれば他忘れてても俺らでカバーするから」
ネイが安心させるように、私の足に絡みついてぎゅ~っとしてくれる。
いつものハグじゃないけど、すこしだけ安心した。
「うわ・・・ネイやるなぁ」
「さりげなぁく牽制された」
コウとセイが呆れたようにネイを見つめ、ネイは気づいていませんと言わんばかりに私の脛に顔をうずめた。
「あと何分?」
でもやっぱり落ち着かず、あやぴに時間を訊く。
「ふふ、あと30分あるからね。なにかおやつでも食べといていいよ」
「やったぁ!グミでも食べようかな。みんなも食べる?粉系がついてるやつはやめといたがいいと思うけど・・・」
「ん、僕もグミにする。あの柔らかいグミちょーだい」
「おっけぇ。ネイとセイはどーする?なんか食べる?」
「俺フルーツゼリー!俺の瓶に入ってると思う。えっとー、メロンがいい!」
「俺はミントタブレットがいい。あのちっちゃいのでお願い」
「りょーかぁい」
キッチンに行き、みんなの分のお菓子と、あやぴが好きなお菓子を持って戻る。
コウの家には、ひとりひとつずつ、透明な瓶が置いてある。
そこにそれぞれ好きなお菓子を入れておいて、こういうときに食べるのだ。