「はいカット!ありがとう、じゃあね、次は台本で行こうか」
「はい!一個目のやつでいいですか?」
「うんうん、よろしくねー」
現場監督さんが笑顔でうなずき、ルキが顔を近づけてきた。
「ジャンケンの指定はないんですよね?」
「うん、だからガチ対決だね!負けないぞぉー」
拳を握り、強いアピール。
するとルキは幼い妹を見るような微笑ましげな目で見つめてきた。
あれ・・・私のほうが先輩なのにな。
「じゃあ行きますよー」
陽気な現場監督の声がして、車が動き出す。
「最初はグー、ジャンケンポン!」
チョキ。
「あいこでしょ!」
チョキ。
「「あいこでしょ!」」
グー。
三回連続あいこ。
次は勝つぅ!
「「あいこでしょ!」」
私がパー、ルキがグー。
「あっちむいてほい!」
「ぅあー!」
なんとルキ、一発で引っかかる。
見事に私が指差した上を向いてくれました。
「最初はグー、ジャンケンポン!」
私がパー、ルキがチョキ。
「あっちむいてほい!」
ルキが指差したのは右。
「あれなんで⁉」
私が向いたのは下。
残念でした~。
「じゃあ台本の2つ目で行くよー」
現場監督は続ける。
「『夢を見るコトに疲れて 日常に飲み込まれそうで それでもキミを追いかける たまに迷うけれど』」
私が口ずさむと、ルキが私の視線に気づいて口を開く。
「『心の中の叫び声 感じるコトの重さ こんなにも脆くて されど続けていくんだ』」
ルキの声は、子犬のような可愛らしい外見とのギャップが激しく、優しいジェントルボイス。
「「『明日がどうなるか分からない 僕たちは信じるしかないのです 今を感じよう 君を追いかけて それが続く限り』」」
目を合わせ、ニッコリ笑みを浮かべながら2人で歌う。
よくファンのみんなは、『歌詞だけを見るとすごくしっとりした感じかと思った』『意外とポップな感じでギャップが好き』と言ってくれている。
「最後行こうか!」
現場監督が気合入れてこーと言わんばかりに腕を回す。
「見て見て!」
景色を見ていたルキが私の肩をポンポンと叩く。
「景色めっちゃ綺麗!」
ルキのほうに身を乗り出し、景色を見る。
すぐ横にルキの顔があり、少しだけドキリとする。
私だって恋愛方面のコトが分からないわけじゃない。
異性と近づくとドキドキするとか、触れられると顔が赤くなることがあるとか。
それくらい私だって知ってるもん!
「綺麗だねぇ」
「うん、真っ青!ここで泳ぎたいなぁ」
CGで、私たちが海を上の橋を渡っている。
その海は、ところどころ透けてるものの、ほとんど真っ青、・・・って聞いてる。
「はい!一個目のやつでいいですか?」
「うんうん、よろしくねー」
現場監督さんが笑顔でうなずき、ルキが顔を近づけてきた。
「ジャンケンの指定はないんですよね?」
「うん、だからガチ対決だね!負けないぞぉー」
拳を握り、強いアピール。
するとルキは幼い妹を見るような微笑ましげな目で見つめてきた。
あれ・・・私のほうが先輩なのにな。
「じゃあ行きますよー」
陽気な現場監督の声がして、車が動き出す。
「最初はグー、ジャンケンポン!」
チョキ。
「あいこでしょ!」
チョキ。
「「あいこでしょ!」」
グー。
三回連続あいこ。
次は勝つぅ!
「「あいこでしょ!」」
私がパー、ルキがグー。
「あっちむいてほい!」
「ぅあー!」
なんとルキ、一発で引っかかる。
見事に私が指差した上を向いてくれました。
「最初はグー、ジャンケンポン!」
私がパー、ルキがチョキ。
「あっちむいてほい!」
ルキが指差したのは右。
「あれなんで⁉」
私が向いたのは下。
残念でした~。
「じゃあ台本の2つ目で行くよー」
現場監督は続ける。
「『夢を見るコトに疲れて 日常に飲み込まれそうで それでもキミを追いかける たまに迷うけれど』」
私が口ずさむと、ルキが私の視線に気づいて口を開く。
「『心の中の叫び声 感じるコトの重さ こんなにも脆くて されど続けていくんだ』」
ルキの声は、子犬のような可愛らしい外見とのギャップが激しく、優しいジェントルボイス。
「「『明日がどうなるか分からない 僕たちは信じるしかないのです 今を感じよう 君を追いかけて それが続く限り』」」
目を合わせ、ニッコリ笑みを浮かべながら2人で歌う。
よくファンのみんなは、『歌詞だけを見るとすごくしっとりした感じかと思った』『意外とポップな感じでギャップが好き』と言ってくれている。
「最後行こうか!」
現場監督が気合入れてこーと言わんばかりに腕を回す。
「見て見て!」
景色を見ていたルキが私の肩をポンポンと叩く。
「景色めっちゃ綺麗!」
ルキのほうに身を乗り出し、景色を見る。
すぐ横にルキの顔があり、少しだけドキリとする。
私だって恋愛方面のコトが分からないわけじゃない。
異性と近づくとドキドキするとか、触れられると顔が赤くなることがあるとか。
それくらい私だって知ってるもん!
「綺麗だねぇ」
「うん、真っ青!ここで泳ぎたいなぁ」
CGで、私たちが海を上の橋を渡っている。
その海は、ところどころ透けてるものの、ほとんど真っ青、・・・って聞いてる。



