イライラして、私はベッドに寝そべる。
壁掛け時計の秒針のカチカチという音だけが響いている。
いつもはちゃんと毎日やっている課題も、今日はやる気が全く出ない。
トーク画面は見れないけれど、またメールの着信音が鳴る。
誰かなと思い、ロック画面だけで確認してみると、今度は秋聖くんからだった。
何とかロック画面だけで文面を読んでみる。
『恋春、今日、部室来なかっ・・・』
超微妙なところまでしか読めなかった。
そういえば、今日は放課後部室来てっていわれてたのに!
すっかり忘れて妃奈乃と乙葉とカフェ行っちゃったじゃん。妃奈乃も忘れてたのかな?
まあ、私が行かなくても秋聖くん、模擬店なんて勝手に決めちゃいそうだけど。
でも課題やらないわけにはいかないな。英語の先生は厳しいし。
かばんが一階にあることに気づいて、一階に降りた。
「ちょ、紫苑!なにやってんの?!」
見ると、私の学校のかばんを一つ下の弟、紫苑があさっていた。
「あ、恋春。英語の教科書借りたかったから。」
紫苑とは、高校は違うけれど教科書は同じだ。
「勝手に借りないでよね。それに人のカバン漁らないで。そして、自分が忘れたのが悪いんでしょ?せめて声くらいかけてよ。」
いらいらと言うと、紫苑は眉を顰めた。
「はあ?うるさい。いいだろ。英語の教科書くらい。」
やっぱり紫苑って生意気だ。
まあ、一つしか歳は変わらないんだけど。
「私も英語の教科書使うから返してよね。」
何とか、英語の教科書を取り返し、カバンを持って二階の自室に戻る。
すると、スマホが震えていた。
制限で、時間が切れても電話だけはできるようになっている。
私は慌てて画面を確認した。
妃奈乃かと思ったけれど、そこには「秋聖くん」の文字。
全然今は話したくない気分だ。
でも無視し続けるわけにもいかなくて仕方なく通話ボタンをタップした。
「もしもし・・・・?」
『なあ、お前無視し続けるとか態度悪くね?』
いきなり、不機嫌そうに言われた。
「え?」
『メールもしたし、さっきからずっと電話かけてたんだけど。』
「あ、そうなの?」私は明るく答えた。
どんなに嫌いな人でも、その人の前だったら私はいつも、いつだって笑う。
あなたのことは嫌いじゃありませんよって明るい顔をして。
自分の気持ちを出してしまったら止められなくなってしまう。
『何でメールを見ないの?既読もつかないってどういうこと?』
「あのね・・・私のスマホ、二時間経ったら使えなくなっちゃう制限があって・・・メールを取れなかったの。電話はできるんだけどね。」
『それ絶対嘘だろ。』
「嘘じゃない、ほんとなの。」
嘘か本当かの押し問答をしばらくした末、秋聖くんは小さく息をはいた。
『まあ、いいけど。・・・それより、なんで放課後来なかったの?メールでも行くねって返事してたよね?文化祭、結構重要行事だし早く模擬店何やるか決めたいんだけど。』
あっ・・・そうだった、私、すっかり忘れてたんだっけ・・・
というか、今日私に告白して、私が突き放したっていうのにどうしてそんなに普通にできるの?切り替え早すぎない?
「ごめんね、忘れて、妃奈乃と乙葉とカフェ行っちゃったの・・・・」
大袈裟なくらい声を小さくして猛省しているふりをする。
壁掛け時計の秒針のカチカチという音だけが響いている。
いつもはちゃんと毎日やっている課題も、今日はやる気が全く出ない。
トーク画面は見れないけれど、またメールの着信音が鳴る。
誰かなと思い、ロック画面だけで確認してみると、今度は秋聖くんからだった。
何とかロック画面だけで文面を読んでみる。
『恋春、今日、部室来なかっ・・・』
超微妙なところまでしか読めなかった。
そういえば、今日は放課後部室来てっていわれてたのに!
すっかり忘れて妃奈乃と乙葉とカフェ行っちゃったじゃん。妃奈乃も忘れてたのかな?
まあ、私が行かなくても秋聖くん、模擬店なんて勝手に決めちゃいそうだけど。
でも課題やらないわけにはいかないな。英語の先生は厳しいし。
かばんが一階にあることに気づいて、一階に降りた。
「ちょ、紫苑!なにやってんの?!」
見ると、私の学校のかばんを一つ下の弟、紫苑があさっていた。
「あ、恋春。英語の教科書借りたかったから。」
紫苑とは、高校は違うけれど教科書は同じだ。
「勝手に借りないでよね。それに人のカバン漁らないで。そして、自分が忘れたのが悪いんでしょ?せめて声くらいかけてよ。」
いらいらと言うと、紫苑は眉を顰めた。
「はあ?うるさい。いいだろ。英語の教科書くらい。」
やっぱり紫苑って生意気だ。
まあ、一つしか歳は変わらないんだけど。
「私も英語の教科書使うから返してよね。」
何とか、英語の教科書を取り返し、カバンを持って二階の自室に戻る。
すると、スマホが震えていた。
制限で、時間が切れても電話だけはできるようになっている。
私は慌てて画面を確認した。
妃奈乃かと思ったけれど、そこには「秋聖くん」の文字。
全然今は話したくない気分だ。
でも無視し続けるわけにもいかなくて仕方なく通話ボタンをタップした。
「もしもし・・・・?」
『なあ、お前無視し続けるとか態度悪くね?』
いきなり、不機嫌そうに言われた。
「え?」
『メールもしたし、さっきからずっと電話かけてたんだけど。』
「あ、そうなの?」私は明るく答えた。
どんなに嫌いな人でも、その人の前だったら私はいつも、いつだって笑う。
あなたのことは嫌いじゃありませんよって明るい顔をして。
自分の気持ちを出してしまったら止められなくなってしまう。
『何でメールを見ないの?既読もつかないってどういうこと?』
「あのね・・・私のスマホ、二時間経ったら使えなくなっちゃう制限があって・・・メールを取れなかったの。電話はできるんだけどね。」
『それ絶対嘘だろ。』
「嘘じゃない、ほんとなの。」
嘘か本当かの押し問答をしばらくした末、秋聖くんは小さく息をはいた。
『まあ、いいけど。・・・それより、なんで放課後来なかったの?メールでも行くねって返事してたよね?文化祭、結構重要行事だし早く模擬店何やるか決めたいんだけど。』
あっ・・・そうだった、私、すっかり忘れてたんだっけ・・・
というか、今日私に告白して、私が突き放したっていうのにどうしてそんなに普通にできるの?切り替え早すぎない?
「ごめんね、忘れて、妃奈乃と乙葉とカフェ行っちゃったの・・・・」
大袈裟なくらい声を小さくして猛省しているふりをする。

