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「──う、気持ちわるい……」
「さすがにあの量はねぇ。乙女子さんに話して、今日は晩御飯なしにしてもらおっかな……」
「俺も、そうします」
おせちタイムと言われ、梅木くんが作ったものを主に4人で食べ進めたのはいいんだけど、お重が2個、同じ味だから箸が止まるわけで。
でも竹森くんたちが言ってたように、お腹の限界をむかえても、
『ほらじゃんじゃん食べて食べてーっ!まだまだあるよー!』
梅木くんが、勝手にお皿にのせてくるっていう……
今までに松野くんと竹森くんで消費していたって思うと、同情しちゃう。
「お腹はち切れそうです……」
「わかる」
この日は眠るまで、2人してほとんど何も口にすることはなかった。
乙女子さんに心配されたけど、今日だけはごめんなさいをさせてもらえて、良かった。
後、ぼろぼろにされた強瀾の子は、たまたまかまいたちの面々と出くわして目をつけられただけらしい。
おせちタイム中に聞いたけど、あの男の子は乱闘のきっかけ作りに利用されただけだったってこと──



