「んもう!いいから!はいっ、りんりんも島くんも食べて食べて!」
背中を押され座らされると、ドヨンとする2人と私たちの前に箱が6つ置かれた。
「お、おせちを食べる前に聞きたいことがあるんだけど……!いい?」
割箸も皿も律儀に用意してくれたけど、その前に聞きたいことがある。
「3人とも強いから、聞くんだけど……うちじゃない他の不良くんたちの中で、強いフードの男の子って知ってる?」
「強いフード?俺は……心当たりないかな」
「まー、よくかぶってる子はいるけど……ぼくが見たことあるのは強くないもん」
「俺も知らねぇ。つかなんでそんなこと聞くんだよ」
「私がはじめてここに来る日、ちょっと絡まれたところを助けてもらって……顔、分からなかったから、どこの人なんだろうって」
これは本当のこと。ウソはついてない。
でも、ダメだったかぁ……



