大将と大将を囲むメンバーにも、いら立ちが見えはじめて──
「そのうるせぇ口、ボコボコにしてしゃべれなくしてやろうか、小柄ボウズ」
「しゃべれなくなるのは、リーダーさんのほうかもよぉ?デカブツ」
「っは!いつも総長不在の強瀾に何が出来る?大将戦も出来ないくせして、よくまわる口だ」
総長の件はすでに知られてる、と。
まぁそうだよね。
お互いに強いもの同士なら、常に新しい情報にはアンテナはってそうだし。
「……それに、最近女子すらもいれたそうだな強瀾は。力不足でお困りなのか?かわいそうなっこったな」
女子って……考えなくても私のこと。
そんなことも知ってるんだ。
「ずいぶんとまわる口はてめぇのほうだろ。いい加減耳ざわりだ」
松野くんが指をほぐし始めれば、
「ほらマツ、あれだよ。弱い犬ほどよく吠えるってやつ」
「わぁお!まさにそれじゃん!」
顔に似合わず、竹森くんもさらっとあおること言うなぁ。



