松野くんは、梅木くんのほっぺたをつねる。
「イターイ!こわーい!やり返すー!」
「おっと、袖が長くて残念だったな!届いてねぇよ」
「なんのぉー!」
またさわがしくなっちゃった……
この状況でまともに会話が出来そうなのは、竹森くんだけか。
でも今他のことを聞いても、松野くんあたりが、なんで聞いてくるんだって言ってくるだろうから、今日はあいさつ程度にしておこう。
お茶を飲みほして、立ち上がる。
「そろそろお昼休み終わるから戻るね。お茶ありがとう」
「いや、ここにほとんど誰も来ないから、新鮮だったよ」
「ならまた遊びに来てもいい?」
「……俺らのとこでよければ、いつでも」
竹森くんは目を見開くも、笑顔で頷いた。
だから私もありがとうと笑い返す。
丁度よく予鈴が鳴り、私たちは生徒会室をあとにした。



