誰から口を開くのか、お茶を飲みながら待っていると、
竹森くんが気まずそうに部屋の奥……ひとつだけあるご立派な席の方を見つめた。
「少し前に……マツとブン、俺の3人は現総長に負けたんだ」
現総長──
「その前はね、マツくんが総長してたんだよ?だけど……」
「急に俺らの前に現れて、勝負ふっかけられて、まとめて3人片付けられたってわけだ。俺は別に……総長の名はどうでもいいけどよ」
……少し前、ね。
この3人がどれくらい強いのかわからないけど、1対3で勝った現総長。
「その新しい総長さんはどこにいるの?」
「それを聞いてどうする。お前のような女子に話したって──」
「えっとねー、わかんない!ここに来ないし学校で会ったことないし?総長くんとは、連絡とるけどたまーにで」
「おいっ!何べらべら話してんだよ!」



