わけありくんを護ります


携帯のマップと照らし合わせながら進むこと数分。

確かこの角を曲がれば学校が見えてくるはず──


「っと……」


「あ?」


曲がった矢先に人がしゃがみこんでいて、危うくぶつかるところだった。

携帯に気をとられてたのは悪いけど。


THE ヤンキーという風だちに驚いて2、3歩後退ると、しゃがんでいた男は立ち上がった。

あれ──この制服って……

着崩しすぎて、パッと見じゃわからないけど私と同じ制服だ。
でも学ラン着てないし……結構フリーダムな学校だったり?


「おいてめえ、何ぶつかってんだよ」

「……え?」