すとんとベッドに腰を下ろし、私は汗を滲ませる男の子を見下ろした。
彼は鞄を両手で抱き、ポカンと息を整えつつ、私を見上げてくる──
太い黒ぶち眼鏡の奥は子犬のような目……
目にかかるほどの前髪に首が隠れるくらいの黒髪。なんというか……地味。
何か言いたそうだけど、こっちが先。
手紙の内容に、私は目を通していく。
その間、現れた男の子は何も言わず、ただ待っていた。
そして手紙から目を離した時、彼は床を這いながら私のそばにやって来た。
「……お、俺を助けてくださいっ!!」
うるうると、泣きそうな顔で──



