『紺色の封筒』は、うちの会社では特例の依頼を意味する。いわゆる、表には出さず裏で動く仕事だという知らせ。


「……でも何でこれが私に?」


間違いでは?と、思うも丁寧に手紙を取り出した。その時、

物凄い勢いでドアが開けられ──驚く前に入ってきたのは……


「……はぁっはぁっ」

入り口にへたり込んだ男の子は息を切らしながら私を見上げた。
まぁ不良……ではなさそう。

「ご、ごめんなさいっ!!ここが安全だって受付の人に言われて……」
「喜八さんから?なんで私の──」


部屋に?
そう聞こうとして、はっとした。

もしやこの封筒の中身は……この目の前にいる情けない男の子が関係しているのでは、と。