「よし……」 2人部屋とは言っても、実際は1人部屋のようなもの。 ドン、と真ん中に段ボールを運んでガムテープを剥がしていく。 「寮長はなかなかハキハキとしたおじいちゃんだし、不安要素はない。セキュリティも大丈夫らしい、しっ」 服を取り出して、小さいけど備え付けのクロゼットにしまう。 四季の服が数着ずつ……ほんとはもっと持ってきたかったのにな。 こっちにきてから臨機応変に買ったりしなさいと、親からのお達しで私に選ばれた服達。 「よしっ、1個あいた」