そして中学2年の5月半ば──中途半端な時期に、私は新たな学校へと向かった。
「行ってきまーす」
新しい制服に身を包み、長い髪を一つにまとめ、何度かマップで確認した道だけど初日ということもあり、早めに家を出る。
この間まで通っていた中学は自転車通いしていたけど、今日からはほどよく時間を要する距離で。
歩いて駅へ、それから乗りついで今度はバス。
毎日行って帰っての繰り返しは酷だと、父の仕事が安定するまで、寮生活を強いられた。
「……私の学校生活、急に変わりすぎじゃない?」
友達ゼロ、知り合いもゼロの中に放り込まれるというか……
しかもこの時期──いい感じにクラス内での友達グループが仕上がってるはず。
そこに割ってはいるのは……ちょっとなぁ。
かと言って1人もどうかと思うし……悩ましい。
最初だけ興味本位で話しかけられて、その後どうなるの?って感じがするし。
あー……憂鬱。



