わけありくんを護ります



今の今まで静かだったヤンキーくん達が一斉に声を上げ、クラッカーを鳴らした。

ヒラヒラと紙吹雪が頭にも机にも落ちてくる。

これは……どういうこと?
全然行動と意図が読めないんですけど。

イヤホンを取って、教室内をキョロキョロとすると、大半がにこやかに私を見るものだから、私もぎこちない笑みを返す。

ただそれだけで──


「笑顔きましたー」

「ウケる」

「かわいんですけど」


余計に騒ぎ出され、早く授業がはじまって欲しいと願った。