わけありくんを護ります



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「──えー!?りんりん、島くんと対決ぅ!?」

「それ本当?」
「……なんでんなことすんだよ」


生徒会室にて、やけにワクワクとする私に、何があるのかと聞いてきた梅木くんたち。

比江島くんと勝負すると話せば、皆目を丸くした。


「つかブン、お前比江島のこと総長呼びと島呼びどっちだよ」

「どっちもー!ぼくの気分だから……って違う!マツくん話そらさないで!」


座りながらも足やら手やらが飛び交う二人。


「でも……凛ちゃんは強くても女の子……しかも比江島くんは彼氏なんだよね?大丈夫なの?」


ひとり心配そうな竹森くんは、私と比江島くんを交互に見ながら首を傾げる。


「大丈夫、比江島くんは彼氏仮!なので」


そういえば、私の隣にいる素の比江島くんは『うっ』と声をもらす。




「え?……え!?え!!えー!!」

「うるっせぇぞ、ブン!」