わけありくんを護ります



「ん?そりゃもちろん……死にたくはないけど」


比江島くんはかまぼこをひょいっと口に放り込み、ゆっくりと食べ終えると何故か私のことを見た。


「凛のためになら、いけるかなって」


「……芝桜の?」



「あ、俺……凛と付き合っ──んぐ!!?」


思いきりおさえにいったけど、遅かった。


「えっ、え!?りんりんと総長付き合ってんの!?ってことは……マツくんが……!!」

「松野くん?」


「だってマツくん、りんりんのこと気にな──おわっ!!?ぼうりょく反対!」


カミングアウトしかけた梅木くんに、松野くんの足蹴りが。

というか、そうだったの?途中までしか言われなかったけど。


「マツ、凛ちゃんにはお茶出し出来たのに。こればかりは仕方ないね。それと、二人はおめでとう」

「う、うるせぇ!そんなんじゃねぇよ!!」


否定の言葉に反して、ものすごい顔真っ赤。