わけありくんを護ります



私は知らないからね。後から、苦しいって泣きついてきても。動けなくても置いて帰るんだから。


「……っふーこっちもうまかった」

「いいねーいいねー!食べっぷりサイコー!ほら、バンチャンもマツくんも総長ー見習って!りんりんも!」


比江島くんの食べっぷりにより、食べない側の私たちに怒り出す梅木くん。

……今日は持ち帰りを言えそうな雰囲気はないし。そう思うとよりお腹だけでなく体全部が鉛のように感じてくる。


「……むりっ!」

「あ、バンチャン!」


口とお腹を押さえながら、竹森くんは机に伏せる。
隣りにいる松野くんの手からは、ちまちまと食べていた団子が滑り落ちた。


「殴られるよりキツイぞこれ……比江島、悪いことは言わねぇ、お前ももうやめとけよ。しにたくねぇだろ」