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翌日──


【おつかれぱーてぃー会場】


と、書かれた生徒会室前。


「……心と胃袋の準備は出来てる?比江島くん」


「勿論!出来てない!……だって凛がお重3個になってるかもとか言うから、昨日嬉しい気持ちで寝たかったのに、胸焼けしながら朝を迎えちゃったんだよ俺」
「だって可能性としては無いわけじゃないでしょ?」
「分かってる、それは分かってるんだけどなぁ……」

頭を抱えしゃがみ込む、旧比江島スタイルの比江島柚希。
もうバレてるんだから、素で行けば?と言ったところ『とりあえずこれで』とのこと。

眼鏡とかする必要、もうないのに。


「……ってずっとここに立ってるわけに行かないし、もう行くよ」

中からはすでに梅木くんが楽しそうに歌っている声が聞こえてるんだから。
そしてきっと、松野くんは座ってドンヨリしているに違いない。来ないって選択肢はないだろうし。

「よし……凛でーす!比江島くんと来たよ」