「強くて、まっすぐな凛のことが、好きです。俺と付きあっ……え?」
「あれ」
なんだこの手は。
比江島くんが言い終える前に、私の手が比江島くんの手を握っていた。
お互いにワケわからなくて、瞬きをくり返す。
「……ブハッ!めっちゃ俺のこと好きじゃん?ありがと」
「い、や!?……これはっ」
自分でも無意識過ぎてどうしたらいいかわからない。
なのに離そうとしても、握られて無理だった。
「……で?ちゃんと返事は聞くことにします」
「わ、私でいいなら……」
つい、たい焼きを持つ手に力が入る。
クリーム、出ないといいけど。
「よっし!いい返事もらえたから暴露すると、かまいたち戦の乱入も上から見てた」
「……は、はい!?」
本当、次から次へと驚かせてくるんだから!
「オッケーしたけど、やっぱり彼氏"仮"ね!」
「え……ちょっ、嘘だろ!?」



