わけありくんを護ります


「あ、そうだ。何であの日私を助けたの?」

初日の難癖ヤンキーとのことだ。
聞くタイミング逃してたから。

「あの日?ああ……俺のボディーガードさんはどんな人かなーって後つけてた」

──は!?

「そんで、強いのにあえて絡まれてた凛とヤンキーどものとこに割り込んだってわけ」

「……ふーん、それで頬っぺた伸ばして、変な女呼ばわりした、と」

目を細めれば、比江島くんは一瞬顔をひきつらせた。

「去るつもりが……好奇心が勝って。ごめんて」

謝ってるのに、なんでこうもずっとにこにこしてるんだか。