わけありくんを護ります







「芝桜」

登校早々、私たちを待ちかまえていたのか、松野くんたちが昇降口前にいて……

ただの呼び止めではない、ってことが分かる。

「……日曜、ヨイヤミのとこに行く。いいな」

なんだ、てっきり明日!とか言われると思ったのに。

「ふうん、まあ私はコンディションバッチリだけど?3人はどう?」
「誰に聞いてんだよ余裕だっての」
「いつもよりは頑張らないとね」

「ぼくも頑張っちゃう!そして倒しましたお疲れパーティーは!お重3個に、ぱわーあっぷしちゃうかも!?」


『え……』

やってやろう、のムードが一転。

梅木くんの言葉にあぜんとする私たち。

まあ、お重はともかく、日曜日に決まったことだし。
どんな人が相手になってもいいように、シュミレーションをして日曜日をむかえよう──