わけありくんを護ります







買い物の時、ヨイヤミの子は1人だけだったから、たまたま私たち……比江島くんを見つけたからなのかは分からないけど……

バットくんが、私のことを話さない、なんてことはまずない。

『比江島を見つけたが、そばにいるやつにやられた』っていう感じで、あちらの総長の耳には絶対に入るわけで。

そのそばにいたやつが『女の子』だって、私だって分かれば、私もマークされることは間違いない。

いつも比江島くんといるんだ、特定は早い。

でも私がねらわれるなら、ヨイヤミを探す必要がないということ。
相手から来る全部を倒して……

もう、ヨイヤミを解散にもっていくほうがいいのやも──


「その方が……っ!?」

ふと机に置かれた手に私の思考がストップした。

「凛さん、次移動……って、またしてましたよ」

「え、ああ……」