イケメン警視、アルバイトで雇った恋人役を溺愛する。


 あとコーヒーね、と言われたので教えてもらった通りに。でも、パフェはまだ覚えたて。注文が入ったとカフェのスタッフに伝えると、私達の事を見ていたらしいスタッフが私に「やってみよう」と言ってしまった。

 緊張しつつも、何を入れるんだっけとメモを見て手早く作り、でも顔には絶対出さないように笑顔を保った。さすがに、佐々木先輩にはいいところを見せたいところではある。

 ……見栄っ張り、というところは絶対に佐々木先輩に見破られていると思う。きっと。


「うん、美味しい。これがまさしく映えってやつか~」


 他のスタッフにも褒めてもらったけれど、だいぶ焦ってしまったからもっと精進しなくては……

 でも……さっきまでずっと気が沈んでいたけれど、先輩と話をしてちょっと元気が出たかもしれない。

 色々と仕事の事で相談に乗ってもらった事はあった。困ったお客さんがいると他のスタッフ達は迷わず佐々木先輩に相談して解決策聞いていたし、私も何回か相談したことがある。でも、さすがにプライベートでの相談は出来ないなぁ……はは。

 まぁ、琳なら出来るだろうけれど、心配させたくないから言いづらくて結局言えていない。

 どうしたものか。


「ごちそうさまでした。美味しかったよ。頑張ってね」


 でも、先輩のその言葉が聞けただけで、元気が出る。

 まぁ、気まずくはあるけれど、ありがとうございました。

 ……でも、他の先輩達にチクるのはやめてほしい。そんな事したら絶対にここ来るだろうし。そしたらもっと気まずくなっちゃうだろうから恐ろしい。


「ねぇねぇ瑠奈ちゃん。さっきの知り合いの方、瑠奈ちゃんの彼氏とか?」

「違います」

「え~本当~?」

「本当です」


 そういう話はやめてほしい。このカフェのスタッフの方達は何かあれば恋バナばかりで困るんだよなぁ……

 いや、さすがに佐々木先輩をそういう対象で見たことは全くないし。

 けれど、そういう恋愛話は本当に困るな……