再婚相手だと思われる彼女は、すぐに理解したらしい。父親の顔とそっくりな私と、私の隣にいる女性の顔が私と何となくそっくりなのだからすぐに分かるか。
「早瀬さん、どういう事でしょうか。瑠奈さんに会わせてくれると聞いてここまで来たのに、どうしてこの方がいるんです?」
「あ、なた……まさか、正弘さんの……」
「えぇ、佐藤穂花と申します」
震える声で、私の元父親の名を出した母。そして、佐藤は私が生まれてから中学まで名乗っていた苗字だ。
正真正銘の、私の元父親の再婚相手だ。
母はこの方を知らないようだけど、この方は母の事を知っているように聞こえる。けれど、一番聞きたいのは……さっき、早瀬さんに私と会わせてくれるから来たって言った……?
なら、この方は何故面識のない私に会いたがっていたの……?
けれど、その時だった。隣にいた母がいきなり私の手首を掴んだ。強い力で掴み、そして引っ張り歩き出す。
「私達はここで失礼するわっ!」
「待ってください」
「っ……」
そして、再婚相手は母の行く先に立ちはだかった。
一体、母は何を思って焦りを見せているのだろう。
「全てお聞きしていますよ。大口を叩いて正弘さんから瑠奈さんを奪ったくせに、最終的には借金をさせたですって? 大人としてもどうかと思いますけど」
「あっ貴方には関係ないでしょっ!! 貴方の方こそっ、私の旦那を奪っておいてよく私の前で堂々といられるわねっ!! どっかに消えてちょうだいっ!!」
「奪う? 正弘さんとの離婚は貴方の浮気癖が原因でしょう。一体誰と、何人と浮気していたのか、私は知っていますけど」
「っ……」
「これでは瑠奈さんが可哀そうだわ。早く、その手を離してちょうだい」
「「えっ……?」」
彼女の言葉に、そんな素っ頓狂な声を出してしまった。そして、私ともう一人。早瀬さんからもその声が出た。
私が、可哀そう……? 私、彼女からしたら旦那の元妻の娘よね……?



