最終的には、後悔しても知らないぞという警視長さんの言葉で締め括られた。そして部屋を出ていき、私と湊さんだけが残された。
「怪我は」
「あ、ありません」
「そうか……送る」
「あの、お仕事中、では?」
「気にするな、休憩時間だ」
本当だろうか。
でも、彼にどう接すればいいのか分からず、そのままお言葉に甘えることにした。
今ではもうよく知った車の助手席に座り、シートベルトをした。そして、彼が運転席に座り、車が動き出した。いつもなら、ここで会話が繰り返される。だけど、今日だけは車内は沈黙を貫いていた。
そして数日後、私のアルバイト期間が終わりを告げたのである。



