期間が3ヶ月と言っても私の休みだけでいいらしい。けれど、彼の同僚達と会う事になる。となると、だいぶ不安ではあるけれど、お金の為だ。何でもやれる。
「でも、3ヶ月だけですよね。その後はどうするんですか?」
「口だけで彼女がいると言ったところで信憑性に欠ける。だから3ヶ月で信憑性を作れればあとはどうとでもなる」
「なるほど……」
と、いう事で契約完了となった。
「連絡先」
「あ、はい」
すぐに連絡先を交換すると、ちょうどデザートが運ばれてきた。うわ、さすがホテルレストランのデザートだ。高級感がある。
「写真撮っていいか」
「え? あ、はい、どうぞ」
デザートの写真を撮るのかと了承したら、何故か彼のスマホのレンズは私の方に向いていた。
……私?
「同僚に見せるがいいか」
「……変な顔、してません?」
「してないが? こっち見てないしな」
なら……いっか。確かに、本当に彼女が出来たのか疑われたら、写真を見せれば信じてもらえる。
お給料のためなら、頑張ります。3ヶ月だから、さっき見せてきたお給料の3倍が貰える。よし、頑張れ私。



