『そう…ちょっと話があるの』 「俺はいつでも大丈夫だけど」 『じゃあ今度の週末、家行っていい?』 「了解」 『また連絡するね』 そう言って通話が切れる。 話したいこと…。 別れ話に応じる…話じゃなさそうだな。 何度断られても雨と居るために話し合わないといけない。 もう一度ちゃんと伝えよう。 でも思わぬタイミングの電話で疲れた。 それにもう少しで雨と。 ……考えるのやめよう。 リビングに戻るとソファーに座ったままの雨を後ろから手を回して抱き締める。 「わっ…びっくりしたっ」 「充電中」