「アールグレイです。…望月先生、少し風邪気味じゃないですか?」
少し前から咳のせいで声が出ずらい。
でもそれだけで学校を休む訳にもいかず、薬を飲んで誤魔化していた。
「アールグレイには喉の調子を整えてくれる効能があるんですよ、リラックス効果もあるんです。あまり無理しすぎないでくださいね」
そう言って微笑む彼女に惹かれた。
サラサラの黒髪からはふんわりといい匂いがする。
「ありがとうございます、いただきます」
この事がきっかけで何度か食事に誘い、告白して付き合っている。
とても優しくて、俺にはもったいないくらい綺麗でいずれは結婚も…なんて考えている。


