「絢これで大丈夫だよ?」
「うん…」
絢は安心したのか、大欠伸をして目を擦り始めた。
「眠いのか?」
「あまり寝てなくて…」
この準備室には小さいけどソファーがある。
「絢、ソファーに横になりな。俺がいるから」
「ごめんね?」
そう言うと、絢はソファーに横になり、すやすやと寝息をたてて寝出した。
寝顔はいつまでたっても変わりないな…
寝ている絢の髪を撫でた。
「涼ちゃん…」
寝言か…
「絢…」
どんどん
「涼先!いるんだろ?佐原さん見なかった?」
廊下からいくつかの声が聞こえてきた。
絢を追っているな。絢とそんなにデートしたいのか?
「涼ちゃん」
「しっ…静かに。ばれるぞ?」
絢が起きたじゃん…
しばらくすると、準備室にいないんだと思ったのか、生徒たちはどこかに行ってしまった。
「もう、大丈夫だ…」
絢の方を見ると、またすーすーと寝息を立てて寝ている。
「よく寝れるな」
てか、俺動けないねぇ
絢が俺の膝を枕にして寝ている。
校内放送のチャイムが鳴った。
「鬼ごっごは終了しました!佐原さん、春沢会長は戻って来てください」
おっ!やっと終了か
「絢、起きろ」
ゆさゆさと体をゆすった。
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