車が行き交うのを静かに歩道橋の上から眺めていた。


22時だというのに、ここはたくさん車が走っている。

ここから飛び降りたら死ねるかな…?


とか、思ってしまう私は相当病んでいる。

常に死ねたらなって考えて生活していた。


ボーッと車を見ていると、いきなり


「君、大丈夫?」

と、優しく声をかけてくれる人がいた。


「はい、大丈夫です」

「ならいいけど。急に声掛けてごめんね」

「いえ、気にしないでください」


しかしこの人…なんで心配してきたのだろう?

ただボーッと車見てただけなのに…


いや、飛び降りたら死ねるかなって考えてたっけ。


「君、飛び降りそうな気がして」

「へ?」

「ボーッと下見てたでしょ?」


まぁ、見てたし飛び降りたら…って考えてたけど

そんな勇気はないから今生きてるんだけど。


勇気があれば今頃、死んでたと思う。