あなたは守られる対象です!?

えっ?えっ?




私にはわけがわからなかった。




なぜか私の言葉を聞いた後涙が出るほど笑っていた。
 



「ごめんごめんっまさか無自覚ちゃんだったとはっあははっ」




無自覚?何の事だろう……?




私の頭の中はハテナで埋め尽くされる。




「あの、どういう事ですか?」




「どういう事ってそりゃ杏ちゃんは詩の事が好きだとばかり思っていたからっ」




えっ!?そんな風に見えてたの!?




ニコニコの笑顔でそう言うちひろさんに嘘はないのだろう。



……私は詩さんの事が好き?




「いやぁ〜それはないと思いますけど……」




まだわからない。だけどもしそうなのだとしたら?



妙にしっくりきている自分がいる。




もしかして本当に?




「ん?俺的にはそう見えたんだけどなぁ〜」




最後の方は少しからかっているように見えたがそこはあえて何も言わなかった。




「まぁでも、詩は確実に好きだろうね……」




この言葉は私には届く事はなかった–––