あなたは守られる対象です!?

「ごめんなさい……っちひろさんとは"お友達"のままでいたいから……」




すごく酷い事を言っている自覚はもちろんある。




だけど、これ以外どうやって断ればいいのかわからない。



私は恋とか好きとかよくわからないしまだ知らないから中途半端な事はしたくない。




ちひろさんが真正面から伝えてくれたから私もちゃんと真っ直ぐ伝えるんだ。




これで嫌われたとしても仕方がない……っ




「……そっか〜そうだよね、俺はあの人には勝てないよなぁ」




どうな顔をしたらいいのかわからず下を見ていた私の頭上から降ってきた声は想像していたよりも何倍も明るかった。




いや明るくしてくれていたのだも思う。




私を傷つけない為に。




「ごめんなさい……」




「全然っ正直わかってはいたんだ。俺は無理だって、だけど今日見た映画に勝手に自分を重ねて行けるかもなんて調子に乗ってただけ。こっちこそごめんね今日にこんな事……」




違う、そんな事を言ってもらわないといけないような事をちひろさんはしていないっ




「それは違います……」と言おうとした瞬間、さっきの言葉に付け加えたちひろさん。





「初めから、詩には勝てないと思ってたしね……」





……ん?今詩さんが出てきたような……




「あの、なんでここで詩さんが出てくるんですか?」




私は訳がわからずポカンとしながらも聞いてみる。




するとびっくりしたように目を見開いた後すぐにお腹を抱えて笑い出したのだ。