「好きなの選んでいいからねっ」




席につき、メニュー表を見ている私に潤さんはそう言ってくれた。




「本当ですかっありがとうございますっ」




やったっ好きなのを選べるなんてすごく嬉しいっ




私は潤さんのお言葉に甘えていちごがたっぷ乗っているストロベリーパンケーキを選んだ。




それからみんなでメニュー表をまわし、みんなが選び終わると店員さんを呼び外側にいたちひろさんが注文してくれた。




「それで、君は誰なの?」




さっきの話の延長でパンケーキが来る間、話に花を咲かせる事に。




「私は詩さんの護衛をしている八神杏と申します」




そういえば今日は私護衛のつもりだったんだけど……ちゃっかり楽しんでしまっている。




「そうなんだ……詩に護衛とはどういう風の吹き回し?」




ん?その反応、詩さんにはまるで護衛がいらないみたいな言い方……




潤さんの言い方に違和感を覚え、聞き返そうと思ったが「お待たせしましたっ」とタイミングよくパンケーキが運ばれてきた為聞けなくなってしまった。




まぁいっか……あまり人に関与されたくない事かもしれないし。




私はそう思う事にし、目の前に来たパンケーキに集中する。




お店のライトに照らされた蜂蜜が神々しく輝いている。




「いただきます……」




待ちきれず口に運ぶと、食べた瞬間苺の甘さと蜂蜜の甘さが一気に来てほっぺたが落ちるかと本気で思うほどだった。



美味しいっこんなに美味しいのは初めてかもっ




初めて詩さんと朝食を摂った時のフレンチトーストくらい甘くて美味しい食べ物。