やる事を終えるとすぐに帰ろうとしているのか、また来た道を戻り出した。




それに続きわたしも歩き出す。




ネックレス……嬉しいっ




誰かからプレゼントを貰うという事が初めてだった私は完全に浮かれていた。




自分の首にかかっているネックレスをひたすら触る。




丸くて真ん中の空いている場所にチェーンが通っているもの。




私は薄いピンク色。詩さんはグレー。




色違いのネックレスが太陽の光に反射してキラキラと輝いている。




綺麗……




私はついその輝きに見惚れてしまっていた。




だからあまり前を見ていなかったのだろう。




「いでっ」




つい誰かにぶつかってしまったのだ。




痛った……っ




「すみませんっあまり前を見ていなくて……」




ぶつけた頭をさすりながら頭を上げると、見覚えのある顔だった。




あれ……もしかして




「ちひろさん……?」




「あれっ杏ちゃん!?すごい偶然だねっ」



なんと私がぶつかってしまったのは私が初めて学校に行った時助けてくれたちひろさんだった。




すごいっこんな偶然あるんだ……




「ですねっ!今日はどうしたんですか?」




私もつい嬉しくなって話題を提示してしまう。




今日は詩さんの護衛をしに来ていたのに……