あれっ?もう出てきた?




何かを選んでいたのなら早すぎる。もしかしたら注文しておいたものを取りに来たのかもしれない。




「お目当てのものは買えましたか?」




興味本位で聞いてみる。




「あぁもちろんだ」




そう言うと私の前に立ち腕を私の首に回した。




えっ!?今何してるの!?




全くわからない状況。目の前には詩さんの身体。




「はい、できた」




ほんの少しして詩さんが私から距離を取ると首筋に冷たいものを感じた。




もしかしてこれって……




急いで手で触り確認してみる。




間違いない、これは"ネックレス"だ。




もしかしてこれを今日は取りに来たの?




驚いて目を見開いている私の目の前で詩さんは服の下からネックレスをのぞかした。




私が触った感覚でなんとなくわかる。きっとこれは同じ物。




「これはなんですか?」





どういう意図で渡した物なのか私にはわからなかった。




「このネックレスは俺とお前を繋ぐ物。これから相手に連絡する事ができる」




という事はこれが私と詩さんの連絡手段という事。スマホのやり取りはなく、これが唯一私と彼を繋ぐ物。




「ありがとうございますっ」




これは私が任務を遂行する為の物。そうわかっていても詩さんからのプレゼントと思うとなんだか嬉しくて心が舞い上がっていた。




「べ、別に……」




私は自分のできる一番の笑顔でありがとうと伝える。




だが、なぜか顔を背けられてしまった。




あっ……まぁいっか。こういう人だもんね




私はもう詩さんはこういう人と思う事にしあまり気にしないようにした。