あなたは守られる対象です!?

「それでは行ってらっしゃいませ」




朝食を済ませた後、各々が準備を整え神白さんに見送られながら屋敷を後にした。




今日は詩さんどこに行くのだろう?




私や神白さんですら行き先を聞いていないとか。




まぁただひたすらにスタスタと歩いて行く詩さんに着いて行くしかないのだが。





「ここだ」




どのくらい歩いただろうか。




とにかく詩さんの周りに気をつけながら歩いているとピタリと足を止めた詩さん。どうやら店に着いたようだ。




詩さんが足を止めた場所はジュエリー運河というお店。見るからに高級そうでやっぱりお金持ちの息子だなと再確認させられる。




ポカンとしている私に「ちょっと待ってろ」とだけ言って一人で店の中へと入って行った。




ついて行った方が良かったんじゃ……?でも、待ってろって言われたしな……




どうしようかと頭を悩ませているとものの数分で詩さんが店の中から顔を出した。