「私、ここに来るとわかった時、楽そうだと安心したんです。最低ですよね……詩さんの身を守らなければならないのに、私、自分のこと考えちゃって……」
どうせ死ぬなら、松風さんと一緒の任務で逝きたかったっ
松風さんの事が頭に浮かぶたび、私が私を恨めしく思うたび、悔しくて悔しくて前がぼやけるのが当たり前になっていた。
あぁまただ、ダメだとわかっていても涙が言う事を聞かないっ
私は瞬きをしたらすぐにでも溢れてしまいそうなほど涙が目に溜まっていた。
「別に、泣いてもいいんじゃねーの?」
え……?
ずっと私の独り言を聞いてくれていた詩さんが口を開く。
「大切な人が死んで悲しくないやつなんていねーだろ」
そう言って私の頭の上にぽんっと大きな手を置いた。
「泣きたい時は枯れるくらい泣けばいいんだよ」
どこか遠い場所を眺めながら手だけは私の頭の上に置いてくれている。
きっと泣く所を見られたら嫌だと思って気遣いをしてくれているのだろう。
私はそばにちゃんと自分の意見をを聞いてくれる人がいて心底安心した。
そう思うと一気に何本かネジが飛んだみたいに私は泣きじゃくった。
この涙と一緒に悲しくて苦しいこの気持ちも流れてくれと願いながら–––
どうせ死ぬなら、松風さんと一緒の任務で逝きたかったっ
松風さんの事が頭に浮かぶたび、私が私を恨めしく思うたび、悔しくて悔しくて前がぼやけるのが当たり前になっていた。
あぁまただ、ダメだとわかっていても涙が言う事を聞かないっ
私は瞬きをしたらすぐにでも溢れてしまいそうなほど涙が目に溜まっていた。
「別に、泣いてもいいんじゃねーの?」
え……?
ずっと私の独り言を聞いてくれていた詩さんが口を開く。
「大切な人が死んで悲しくないやつなんていねーだろ」
そう言って私の頭の上にぽんっと大きな手を置いた。
「泣きたい時は枯れるくらい泣けばいいんだよ」
どこか遠い場所を眺めながら手だけは私の頭の上に置いてくれている。
きっと泣く所を見られたら嫌だと思って気遣いをしてくれているのだろう。
私はそばにちゃんと自分の意見をを聞いてくれる人がいて心底安心した。
そう思うと一気に何本かネジが飛んだみたいに私は泣きじゃくった。
この涙と一緒に悲しくて苦しいこの気持ちも流れてくれと願いながら–––



