あなたは守られる対象です!?

「あー疲れたー」




全ての作業を終え部屋に戻って来れたのは深夜の一時。




なんとか終わってよかった……




黒金家の手が空いている使用人総出でやってなんとか終わった。




「あれ?電話?」




疲れ切ってボブっとベッドに寝転がっているとティロリンッティロリンッと効果音が部屋に響く。




「おじいちゃん……?」




スマホを確認するとおじいちゃんと表示されていた。




こんな時間に電話って事は何かあったのかな……




妙に嫌な胸騒ぎがしてドキドキしながら電話にでる。




「杏です。どうかしましたか?」




「杏、落ち着いて聞け。単刀直入に言う。松風が命を落とした………」




……えっ?




突然そんな事を言われ言葉の意味を理解するのに時間がかかった。




松風さんが、死んだ……?




そ、んな……どうしてっ




「松風は任務中仲間を……」




私は全身の力が抜け、ヘナヘナと座り込む。




その時に耳に当てていたスマホも落としてしまった。




おじいちゃんはまだ何かを話しているが、私の耳に届く事はなかった。




松風さん……っ




私が初めて来た時、馴染めなかった私を一番初めにあの輪に入れてくれた人。




辛い事があっても何度も励ましてもらった。




初の任務を成功させた時、私よりも喜んでくれた。




あれもこれも昨日のように思い出せる。




笑った松風さんの顔、真剣な顔、ふざけている顔、色んな松風さんが頭の中に流れ込んでくる。




「……っ」




私は嗚咽を漏らしながら静かに泣いた。