「別に敬語じゃなくてもいいよ?君一年生でしょ?」




あれ?私一年生だって言ったっけ?




男の人の物言いに首を傾げると「あっそっか」と呟き教えてくれた。




「サクニシは一年が紺色、二年が黒色、三年は白色って感じでブレザーの色が違うんだよ!」




サクニシとは桜西の略だろう。




ブレザーの色が違うんだ……詩さんがブレザーを羽織っていなかったからわからなかった。




「そうなんですねっ」




この人も私と同じ紺色のブレザーだから同じ一年生なのだろう。




「だから敬語〜」




「すみません、癖になっちゃってて……」




ハハっと笑いながら言う男の人には申し訳ないのだが、苦笑いを返した。




任務の時も私がまだ子供だと舐められないように敬語を使って少しでも大人っぽく?見せていたから。