「すごい……」




中はいかにもお金がかかってそうな造りだった。




シャンデリアはこれでもかと使われているし、エレベーターなんかも普通に置かれている。




って止まってる場合じゃないっ早く教室に行かないとっ




……とはわかっているのだが、どうやって行けばいいのだろう……?




こんな所初めて来たのにポツンと一人で教室なんて無茶だ。




「どうかした?」




どうすれば?と頭を悩ませていると突然男の人の顔面が目に飛び込んできた。




び、びっくりした……




突然私の顔を覗き込んできたのだった。




……綺麗な顔……




クリクリな目。




スーッと綺麗に通っている鼻筋。




色白の肌。



これらの全てがこの人を美形へと作り上げている。




この人もイケメンだ……




「えっと、教室の行き方がわからなくて……」




全く知らない人に頼るのも気が引けるがもう頼るしか私には選択肢がない。




「あっもしかして転校生!?なら僕が案内してあげるよっ」




可愛い顔に何反する事ない対応につい口角が上がってしまう。




「よろしければ、お願いします」




ニコニコの笑顔の彼に釣られて私もウキウキしている。