いつものようにご飯を食べ終わった後、私はすぐに神白さんのいる所に戻った。




「ご馳走様でした」




「いえいえ。滅相もございません」




神白さんはいい人なのにな……どうしてご主人様はあんな感じなのだろう……




申し訳ないがあんな人に神白さんは勿体無い気がする。




「どうかされましたか?」




きっとぼーっとしていたのだろう。神白さんは不思議そうに私の顔を覗き込んだ。




「あっいえっなんでもありませんっ」




やばっ顔に出てたかもっ




慌てて私は笑って誤魔化した。




「そうですか、それならいいのですが……あっそうだ近頃"試験"があると思いますので」




……え?試験?なんの事だろう?




「それでは失礼致します」




訳がわからずポカンとしている私をよそに神白さんは綺麗に会釈をしどこかに行ってしまった。




神白さん、突然すぎるよ……でもまぁ私が本当に使える者なのか判断しないといけない訳でもあるし。




気を緩めないようにしよう。




パチンッと両手で顔を叩き気合いを入れる。