「失礼致します」




あれ?神白さん?




そろそろ部屋を出ようと思っている時、まるでタイミングよく神白さんが声をかけてくれた。




「今からお食事ですので食堂にご案内致します」




食事?私は護衛する者だからご飯など適当に食べようと思っていたんだけど……




扉越しにずっと待ってくれている神白さん。




神白さんには一秒でも長く詩さんの所にいて欲しい。




執事が護衛の所にいても意味がない。ご主人様の所にいなくては。




「承知しました」




ずっと待たせる訳にもいかないので後先考えずに部屋を飛び出した。