私、どうしたらいいの!?




ぽつりと一人残された私。




目の前には大きすぎる扉。




この中に詩さんがいるんだよね?……入ってみるか。




コンコンコンッとノックをし、中から応答があるかと思ったが何もなくもう入ってしまった。




大きすぎる扉は予想通りものすごく重く、体全身で押さないと中には入れないくらい。





「失礼します……」




すご……




中は全て高級そうな物で溢れかえっていた。




高そうな机、高そうなシャンデリア、高そうな花瓶、あれもこれもどれも高級そうで中に入らなければとちょっぴり後悔したくらい。




だが、そんな部屋に私は違和感を覚えた。部屋の中がシンッと静まり返っていたからだ。





あれっいないのかな?




神白さんは中にいるって言っていたけど、いない……




でも、人の気配がしないって言ったら嘘になる。




微かだが、人の気配がする。




もしかして、寝てる?




部屋を見渡す限りここにはベッドが置かれていない。




だから別の部屋にいてそこで寝ているのかもしれない。




今の時刻はお昼寝と言えるのか微妙な時間だが、そんなもの人によって違う。




どうしよっかな、一旦戻って神白さん探そうかな……




睡眠の邪魔をするわけにもいかないので一旦戻ろうとくるりっと回れ右をして扉に手をかける。